Bibliobattle of the Year2016 受賞者
(優秀賞、特別賞、新人賞)

6月19日に開催された「Bilbliobattle of the Year 2016」の表彰式において、優秀賞7件、特別賞16件、新人賞13件が発表されました。

優秀賞

山本弘


(受賞理由) 本格的ビブリオバトル青春小説シリーズ「BISビブリオバトル部」(東京創元社)を執筆した。優れた物語のなかでビブリオバトルのエッセンスを散りばめながら、これまでビブリオバトルに関心のなかった新たな層にビブリオバトルの魅力を伝えた。本シリーズでは、物語のなかでビブリオバトルの様々な楽しみ方や、「本を通して人を知る」人間模様、青春ドラマが描かれており、ビブリオバトルの観戦や体験だけでは伝わらない魅力を多くの読者に届けた。作品としての面白さだけでなく、ビブリオバトル普及活動における貢献も大であると評価された。

優秀賞

宮城教育大学
ビブリオバトルサークルBIBLion

(受賞理由) 大学生のサークルとして、学生同士で楽しむだけでなく、大学職員と連携し、公共図書館や書店からの依頼を受け、イベントの運営に携わる等、東北地区におけるビブリオバトル普及に大きな成果を上げた。また独自企画である「ビブリオバトルみちのく決戦」運営や、ビブリオバトルの歌「ビブバトソング」(https://www.youtube.com/watch?v=s_LXrX06cZc)を作るなど、ユニークな試みも行なっている点で、これからのビブリオバトル普及にも大きな期待が持てる。

(受賞理由) 東京都内のカフェなどで、草の根的なビブリオバトルの開催を地道に重ねてきている。特に2015年度は、一見関連のない本を必ず2冊紹介し、さらに2冊の関連について説明する「ダブルバウト・ビブリオバトル」や、手作りのチャンピオンベルトの争奪戦とタイトルマッチ、過去に発表したことのある本で一度もチャンプ本を獲得していない「未勝利本」でのビブリオバトルなど、独自の趣向を凝らしてビブリオバトルの楽しさを拡大させ、特に社会人層にビブリオバトルの文化を定着させている功績が高く評価された。

優秀賞

天満橋ビブリオバトル

受賞理由)社会人向けビブリオバトルの先駆けであり、2010年から定期開催を続け、2016年4月時点で68回の開催を行っている。市民図書館や書店、ギャラリーといった様々な場所での開催も特徴で、本にまつわるイベントとのコラボレーションも多数あるフットワークの軽さが特徴である。主催している3名は、天満橋ビブリオバトルの開催のほか、フォーラム講師や他のビブリオバトル開催地立ち上げのサポートにも動き、天満橋ビブリオバトルを起点として、ビブリオバトルの取り組みが関西一円へ広がっていることも高く評価された。

優秀賞

生駒市図書館と
生駒ビブリオ倶楽部

受賞理由) 生駒市図書館を拠点に発足した生駒ビブリオ倶楽部は、2013年より定期開催を続けてきた。テーマと連動した企業とのコラボレーションといった外部を巻き込む運営力が特徴である。そうした運営力を基盤に、立ち上げまもなく関西大会を実現し、さらに2015年には、年齢制限無しの社会人にも開かれたものとしては初めてとなる全国大会「ビブリオバトル全国大会 in いこま」の開催も行った。これら、生駒市における地域に根づいた着実な活動のみならず、ビブリオバトルコミュニティを全国にわたり広くつなぐ活動が高く評価された。

優秀賞

益井博史さんと
ソロモン諸島のみなさん

(受賞理由) 京都でビブリオバトルふしみを立ち上げ、定期的なビブリオバトルの開催や地域イベントと交流を重ねるなど、ビブリオバトルの枠を超えた活動をしてきた。個人としても各地のビブリオバトルに参加し、「ビブリオバトル首都決戦」の本戦出場、「ビブリオバトル関西大会 in いこま」でのチャンプ本獲得など、華々しい活躍をしてきている。2016年からは、日本での地域活動を発展させ、青年海外協力隊として赴任したソロモン諸島で、ビブリオバトルの定期的実施を通した国際的な普及活動を実践している。「伏見の益井」から、「世界のMasui」と呼ぶに相応しい活動が高く評価された。

優秀賞

坂本那香子さんと紀伊國屋書店
シンガポールリャンコート店


(受賞理由) 紀伊國屋書店シンガポールリャンコート店において、月1回ビブリオバトルを開催し、海外でのビブリオバトルの定期開催を初めて定着させた。紀伊國屋書店では、2010年から新宿南店をはじめ、幾つかの国内店舗においてビブリオバトルの開催を行っている。ビブリオバトルの開催は、既に日本国内では全都道府県で行われているものの、海外への展開は重要なチャレンジとして認識されている。このようななかで、坂本氏と同店舗は、シンガポールでの定期開催を実施し、在シンガポール日本人のビブリオバトルコミュニティを形成したことが高く評価された。

特別賞

いぶりびぶりぶ♪

特別賞「いぶり地域活性化貢献賞」

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(受賞理由)地域のコミュニティースペースで、毎月1回(最終土曜日)ビブリオバトルカフェを開催している。定期的かつ継続的な取り組みであり、普及への貢献度が高い。地元大学ビブリオバトルサークルとの連携も密に行っており、ビブリオバトルを中心とした新しいコミュニティを形成している。同地区で開催しているビブリオバトル世界大会や、洞爺湖マンガアニメフェスタでのビブリオバトルイベントなど、大型イベントにも積極的に協力しており、道央?道南地区の普及の牽引役として評価された。

特別賞

さっぽろビブル

特別賞「北海道アンビシャス賞」

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(受賞理由)札幌エリアでコミュニティ型のイベントを頻繁に開催している。青空ビブリオやSNS「読書メーター」を使った参加者募集など、ユニークな取り組みをおこなっている。道内の講演会に講師を派遣したり、全国大学ビブリオバトル北海道地区決勝の運営に協力したりと、道内での普及活動への貢献が非常に大きい。

特別賞

NPO法人新座子育てネットワーク

特別賞「子どもから大人まで一緒に楽しいで賞」

(受賞理由)埼玉県新座市で、子育て中の人々と子育てを応援してくれる人々をつなぐ活動を行うNPO法人である。2015年度は、新座市児童センターにて、「パパたちのビブリオバトル」「里のビブリオバトル」など、子どもから大人まで、世代を超えたビブリオバトルを定期的に開催した。代表理事の坂本氏は、新座市図書館協議会会長として、「第3次新座市子どもの読書推進計画」を策定した。新座市においてビブリオバトルの普及推進を進めてきた点が評価された。

特別賞

粕谷亮美

特別賞「ビブリオバトル出版活動大賞」

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(受賞理由)2015年度は、特に教育現場や図書館でのビブリオバトルの普及が進むなか、ビブリオバトルを初めて導入しようとする教員や図書館員の参考になる資料が必要との信念のもと、『マンガでわかるビブリオバトルに挑戦!』(さ・え・ら書房)や『ビブリオバトルハンドブック』(子どもの未来社)の制作をリードし、わかりやすく実践的な書籍の出版に努めたことが評価された。

特別賞

高橋一彰

特別賞「ヒッチハイカー魂でみんなをつないだで賞」

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(受賞理由)家族でのビブリオバトルを継続して開催する一方で、ヒッチハイクで日本各地のビブリオバトルに参加、また、ビデオチャットを活用することで、地域の垣根を越えた「オンライン・ビブリオバトル」の定期開催を行っている。2015年度は、特に普及委員会の行事や新企画に積極的に関わり、普及委員・会員がつながる場づくりにも貢献をしてきた。ビブリオバトルを通して、さまざまなつながりを紡いできた姿勢が評価された。

特別賞

ヤオキン商事株式会社

特別賞「足立区ビブリオバトル普及功労賞」 活動紹介URL1

受賞理由)東京都足立区立図書館の指定管理者として、区内の図書館や学習地域センターで、毎月1?2回ずつビブリオバトルを定期開催している。2015年度は、11月に開催された「ビブリオバトル・シンポジウム2015」へ、社長をはじめ多くの社員が足を運び、社内にも「ビブリオバトル部」を設けるなど、全社を挙げて足立区内のビブリオバトルの活動に力を注いでいることが評価された。

特別賞

NPO法人
市民の図書館・公民館こがねい

特別賞「ぬくぬくつながるで賞」

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受賞理由)東京都小金井市立図書館貫井北分室で、ビブリオバトルを定期的に開催している。図書館職員で結成された「ビブリオガールズ」によるダンスあり、参加者同士でお茶を楽しむ懇親会ありと、ユーモアあふれる演出でファンを獲得している。また、市内の書店や市民から賞品の提供を受けるなど、ビブリオバトルが図書館とまちの本屋、市民との架け橋として機能していることが評価された。

特別賞

石川県立図書館

特別賞「北陸かがやき賞」

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受賞理由)北陸3県(福井・石川・富山)の公立図書館において、いち早くビブリオバトルに注目し、現在も図書館イベントとして継続的に開催している。「文学のまち金沢」において、本を愛する活動として、地道に県民に浸透させる努力を続けている。これらの北陸地方における継続的な活動が評価された。

特別賞

大野 晴己

特別賞「浜松ビブリオ賞」

受賞理由)知的活動推進協議会<よみかたり浜松>において、本を通した様々な活動のなかで、ビブリオバトルを積極的に活用し、定期開催を続けている。浜松市を中心として、ビブリオバトルの普及に貢献している点が評価された。

特別賞

坂本 牧葉

特別賞「ビジュアルデザイン貢献賞」

受賞理由)ビブリオバトル普及委員会のウェブサイトのほか、「全国大学ビブリオバトル」のウェブサイトやポスターのイラストを手がけ、ビブリオバトルのビジュアルデザインのイメージ構築に大きく貢献してきた。ビブリオバトルの黎明期より、陰ながらビブリオバトルの運営を支えてきた点が評価された。

特別賞

姫路市立手柄小学校4年2組
まちライブラリー

特別賞「小学校学級活動賞」

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(受賞理由)学級文庫として「まちライブラリー」を開設し、その運営を子どもたちが積極的に行っている。そのなかの活動のひとつが、給食の時間に実施しているビブリオバトルで、週に2回の頻度で継続して行われている。そこで紹介された本は本棚に追加され、それを読んだ子どもたちがメッセージを書き込むなど、本を軸にしたコミュニケーションが活発であった。その結果として、クラス内だけでなく、先生や保護者にも広がっていったことは、本でのコミュニケーションの魅力を感じさせるものだった。これらの特色ある活動が評価された。

特別賞

The cafe ビブリオバトル in [凡句来]

特別賞「吉野の山に咲く桜賞」
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(受賞理由)奈良県の吉野という山奥にあるカフェで、ビブリオバトルを定期的に開催。場所柄集客には苦労されているが、地元の高校生や外国人の参加もあり、毎回少人数でも楽しいビブリオバトルを実践し地域に根ざした活動を継続している。ビブリオバトルの対面のコミュニケーションが、小さな規模ながらも活かされている点などが総合的に評価された。

特別賞

橿原ビブリオバトル部

特別賞「かしはらエンジョイ賞」
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(受賞理由)書店や図書館との連携もしながら、定期開催を続けている。また、1日まるごとビブリオバトルをしたり、参加者の方が紹介された本の記録をノートにまとめていたりと、がっぷりとビブリオバトルを楽しむ様子も見られる。奈良でのビブリオバトル普及への貢献が評価された。

特別賞

スイッチ読書会

特別賞「和歌山でビブリオバトル推進賞」
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(受賞理由)和歌山におけるビブリオバトルの先駆的存在であり、現在も活動が継続されている。県立図書館や教育委員会、カフェ、まちライブラリー等と協力し、和歌山地区でのビブリオバトルの普及推進への貢献が評価された。

特別賞

NPO萩みんなの図書館

特別賞「山口盛り上げ賞」
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(受賞理由)山口県萩市の萩図書館で、ビブリオバトルの定期開催を実施しており、山口地域に根付いたビブリオバトルコミュニティの核となっていくことが期待される。山口でのビブリオバトルを盛り上げてきたこれまでの活動と、これからの活動への期待が合わせて評価された。

特別賞

戸苅 眞人

特別賞「みかんの国愛媛のビブリオバトル推進賞」活動紹介URL1

(受賞理由)愛知県立松山南高等学校におけるビブリオバトルの普及活動や、啓発活動が評価された。同校では戸苅氏の指導のもと、全国高等学校ビブリオバトル大会の参加、文化祭でのビブリオバトル関連の展示を行っているほか、ホームルール活動におけるビブリオバトル実施の支援、総合的な学習の時間でのビブリオバトル実施を行い、指導を担当している。

(受賞理由)福島において、主に大学でのビブリオバトル普及に大きな貢献をした。教員という立場から、特に「全国大学ビブリオバトル2015」における福島ブロックでの地区予選および地区決戦運営に尽力した。その様子は、「福島民友新聞」等のマスメディアでも報道され、福島県におけるビブリオバトルの取り組みを、より多くの人々に知ってもらえるきっかけをつくった。これらの点が総合的に評価された。

新人賞

中山 岳彦


(受賞理由)栃木県日光市立湯西川中学校の社会科教諭および司書教諭として、自校で生徒たちを対象としたビブリオバトルを開催した。併設の小学校でもビブリオバトルを開催したり、中学ビブリオバトル関東大会にチャレンジするなど、その活動を広げている。また、宇都宮市立南図書館を拠点として、「とちぎ本活くらぶ」を結成するなど、栃木県全体のビブリオバトルの普及に力を注いでいる点を評価した。

新人賞

武田利一

(受賞理由)ビブリオバトル普及委員会への入会前から定期開催を続けてきた「ビブリオバトル in ぼんとん」は、2015年度で第24回を迎えた。また、埼玉県越谷市市民活動センターでも、「ビブリオバトル in 越谷」を定期開催している。いずれも少人数ながら地道な活動を続けており、「東武スカイツリーライン沿線の『埼葛地方』の各都市に開催地を作り、ビブリオバトルを普及させたい」という具体的な目標を掲げて、一歩ずつ前進を続けている点が評価された。

新人賞

木下通子

(受賞理由)埼玉県立春日部女子高校図書館の学校司書として、校内で4月入学と同時に行われる「一年生ビブリオバトル」や、文化祭での実施など、年間を通じて積極的にビブリオバトルを開催している。また、校内だけでなく、埼玉県内をはじめとして、全国の学校司書や司書教諭にビブリオバトル導入のための支援活動を行っていることも評価された。

新人賞

高見 京子


(受賞理由)東京学芸大学の非常勤講師として、司書教諭科目授業のなかでビブリオバトルのワークショップを開催したほか、特に、学校図書館および学校司書や司書教諭に向けたセミナー・ワークショップの講師として活躍したことを評価した。

新人賞

村上 優介

(受賞理由)信越地区の中核大学において、ビブリオバトルを図書館でのイベントとして定着させ、学生間での認知度向上に貢献した。また、ビブリオバトル信州は、「全国大学ビブリオバトル2015」の中部地区決戦の主催も行っている。これらの点が総合的に評価された。

(受賞理由)全国大学ビブリオバトル2015でグランドチャンプに選ばれるとともに、2013年に立ち上げた学生団体「Hontomo」において月1回のビブリオバトルの定期開催を続けてきた。その結果、大学を越えて名古屋市内の様々な大学の学生の参加、地域の一般参加が増え、名古屋市内の様々な人が参加できるビブリオバトルのコミュニティを形成してきた。個人活動と団体活動の両方が評価された。

新人賞

久保 一美


(受賞理由)2011年頃から、京都府向日市の保護者による図書ボランティア活動を行い、そのなかでビブリオバトル開催も手がけている。近隣の中学校の図書ボランティアをビブリオバトルへ招くなど、普及に貢献している点も高く評価された。向日市において、さらなるビブリオバトルの定着と楽しい普及が期待される。

新人賞

江上 昇

(受賞理由)兵庫県尼崎市にある園田地区開館で定期開催を続けている点、また、「夜カツ」という活動を並行して実施しており、尼崎でのコミュニティのキーになる動きがある点が評価された。

(受賞理由)「大和郡山ビブリオ」を立ち上げるとともに、橿原ビブリオバトル部へ参加し、ビブリオバトルの普及につとめてきた。奈良エリアの各ビブリオバトル開催地へ積極的に発表で参加し、地域のビブリオバトルの盛り上げに貢献している。これらのビブリオバトルへの関わり方、活動が総合的に評価された。

新人賞

山田 泰子

(受賞理由)米子ビブリオバトルを立ち上げ、定期開催を行ってきた点が評価された。今後も鳥取、米子において楽しいビブリオバトルの普及のコアとなられることが期待される。

新人賞

穂坂 隆義


(受賞理由)福岡県筑豊エリアで、図書館でのビブリオバトル支援や、自らの所属する団体「かまくら」の主催でも、「嘉麻本合戦」という戦国を模したビブリオバトルを定期的に開催。精力的な活動を行っている。これらの特色あるビブリオバトルの開催と、その普及活動が総合的に評価された。

新人賞

元野 巌


(受賞理由)鹿児島市立清和小学校の読書クラブにおいて、生徒たちとミニ・ビブリオバトルを定期的に開催している。小学生向けにルールをわかりやすく伝えることに努めるとともに、ビブリオバトルの楽しさを大事にする活動が評価された。