「現代用語の基礎知識2014」への採録と記述の誤りについて

2013/11/14 に自由国民社より発売されました「現代用語の基礎知識2014」に「本と文芸」項目の注目語として
ビブリオバトルが採録されましたことをご報告いたします.
取り上げていただき,ありがとうございます.

「現代用語の基礎知識」特設サイト

しかし,残念ながら本書におけるビブリオバトルの記述の中に複数の事実と異なる記述がございましたので,
その指摘を行わせていただきます.

以下,イタリック部分は本書よりの引用

1.ルールについて(発表時間が余った場合)

持ち時間は300秒で,話の途中でもやめなければならない.時間が余れば無言で過ごす

持ち時間は5分ですが,時間が余った場合に「無言で過ごす」必要はありません.
余った時間は発表者の工夫でいろいろ語っていただきたいと思います.
公式ルールはこちらを御覧ください.

2.ルールについて(質疑応答)

その後,120秒の質疑応答

公式ルールにおいて「ディスカッションを2~3分行う」と定めております.
質疑応答は時間を弾力的に持つようにしており,会によっては3分を持ちいます.
120秒も間違いではありませんが,「辞書」としては,より正確を期していただきたいと考えます.
公式ルールはこちらを御覧ください.

3.発表時の使用道具について

使用するのはマイクとストップウォッチのみである.

必ずしもマイクは必要ありません.多くのビブリオバトルが少人数でおこなわれ,マイクを用いずに行われます.
執筆者はビブリオバトル首都決戦や書店,図書館内でのイベント型のビブリオバトルといった
比較的大規模なもののみを見られて,その知識の範囲で執筆されたのではないかと推察いたします.

そのようなものはビブリオバトルのほんの一部であり,様々な形式のビブリオバトルがございます.
これにつきましても,
をご一読いただくだけ,また,WEB上で多少の調査をいただくだけでお知りいただけたのではないかと思います.

開催スタイルについてはこちらを御覧ください.

また,ストップウォッチというのは,よくビブリオバトルで用いられるカウントダウンタイマーとは,異なるものを
想起します.

大きな間違いではないかもしれませんが,辞書での用語定義としての説明である以上,ビブリオバトルでは
マイクを準備する必要があると読めます.

これについてはそのような事実はありません.

4.発案の動機

もともとは学生の読書量を増やすために考案されたが,

これについては,全くの事実無根であります,
本サイトでも発案の歴史は紹介しており,そこには「学生の読書量を増やす」などということは一切ふれられておりません.

より詳細には発案者の谷口忠大著「ビブリオバトル 本を知り人を知る書評ゲーム」
の第二章「ビブリオバトルはどうして生まれてのか?」をご一読いただければ,上記のような経緯は
全くないことを,ご理解頂けるかと思います.

この掲載に関しては当会にも,発案者の谷口にも取材はなされておらず,
「もともとは学生の読書量を増やすために考案された」
という記述は,全くの事実無根であり,筆者がどのような情報をもとに,このような用語の解説を
作成されたのか,経緯は不明です.

発案者の谷口はビブリオバトルが「学生の読書量を増やす」ためではなく,あくまで
読み手に楽しいゲームとして発案されたことこそが本質であると考えており,
このような記述には「ビブリオバトルの本質を誤って捻じ曲げるものだ」と
遺憾の意をしめしています.


修正いただくとともに,用語辞典としての社会的責任のもとに
このような事実に基づかない用語紹介の再発が起こらぬように
当会としては自由国民社に対して,お願いを申し上げる予定です.

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