新年のご挨拶 2023年

みなさま,新年あけましておめでとうございます.

ビブリオバトル普及委員会の代表として新年のご挨拶を申し上げます.

旧年中もビブリオバトルに関わる多くの方々に助けられて普及委員会の活動を盛り上げることができました.改めてお礼を申し上げます.

とくに2022年12月25日には,コロナ禍を乗り越えて,全国大学ビブリオバトルの決勝大会(ファイナルステージ)を3年ぶりに千葉県浦安市の明海大学において対面で開催することができました.活字文化推進会議委員長の浅田次郎先生,直木賞作家の今村翔吾先生をゲストに迎え,多くの方に観戦頂き成功裏に終えることができました.主催の活字文化推進会議様,主管の読売新聞社様はもちろんのこと,協力,後援頂いた多くの方,そして地区予選,地区決勝を企画,運営して下さった多くのみなさんの協力があってこその成果であると感謝しています.

毎年,ビブリオバトルの普及活動に貢献頂いた方に授与しているBibliobattle of the Year 2022(https://bibliobattle-award2022.mystrikingly.com/)では,兵庫県尼崎市の小林書店さんを舞台に魅力的な取り組みをされている「コバショでビブリオ」が大賞に決定しました.また優秀賞には,地域に根付いたコミュニティを構築している伊丹市立図書館ことば蔵 ビブリオバトル部さんと,誰もが無料で使用できるデジタル教材「KIDSのビブリオバトル!」を企画・開発した一般社団法人 フリンジシアターアソシエーションさんが受賞しました.おめでとうございます.

他にも多くの魅力的な活動や取り組みがノミネートされ,投票されたみなさんも頭を悩ませたことと思います.普及委員の皆様方には,今後も地域におけるユニークな活動の発掘への協力をお願い申し上げます.

さて2023年です.私ごとになりますが,昨年夏,長く続いた海外への渡航制限がようやく緩和され,2022年11月にはバンコク(タイ)の泰日工業大学,2023年1月には台中市(台湾)の国立台中科技大学を訪問しました.タイと台湾は私が大好きな国で,ともに親日国としても知られています.

どちらも理系中心の大学ですが「応用日本語学科」を有していて,多くの学生が日系企業への就職を目標に日本語を勉強しています.これらの学科で日本語を教えている教員の中に友人がおり,彼らの協力も得ながら2014年よりビブリオバトル世界大会(World Bibliobattle Championship: WBC)というイベントを開催してきました(https://worldbiblio2019.jimdofree.com/).上で述べた全国大学ビブリオバトル同様,ビブリオバトル世界大会も2020年から2022年まではコロナ禍により残念ながら開催することができませんでした.

訪問した2つの大学の友人の口から聞かれたのが,「そろそろビブリオバトル世界大会を再開しても良いのでは?」「またビブリオバトル世界大会に学生を送りたい」「学生も待っているよ」という言葉でした.日本発のコミュニケーションゲームがアジアの親日国であるタイや台湾で認知され,教員や学生が「またやりたい」と言ってくれていることに大いに感激したと同時に,ビブリオバトルの普及が日本の枠を超えて世界に広がっていることを嬉しく感じました.これは,Bibliobattle of the Year 2022で特別賞「世界の中高生をビブリオバトルでつなぐで賞」を受賞した渋谷教育学園 渋谷中学高等学校 図書委員会さんの活動からも感じられます.よって私の今年の個人的な抱負は「ビブリオバトル世界大会の再始動」です.この活動に興味のある方は是非ともご一報ください.

2023年も,ビブリオバトル普及委員会の活動への皆様の変わらぬご協力のほどをお願い申し上げます.

2023年 新春吉日


ビブリオバトル普及委員会代表

須藤秀紹(すとうひでつぐ)