ビブリオバトルは、勉強会や社内研修、学校の授業や地域コミュニティづくりなど、様々な場面で活用されています。
なぜこのように多くの方々がビブリオバトルを使いたいと感じるのでしょうか?
それは、ビブリオバトルを行うことで生じる機能に関係しています。
ここでは、考案者の谷口忠大が著書『ビブリオバトル』(文春新書)で述べている、ビブリオバトルが持つ4つの機能についてご紹介します。
参加者は、それまで知らなかった本に出会うことができる。
発表者(バトラー)は、他のメンバーに共有したい情報を知ってもらえる。
チャンプ本を目指し、その場にいる人に向けて本が紹介されるため、よりその場に合った形で説明される。
カウントダウンタイマーを使いながら、原則スライド等の発表資料を使わず発表する経験は、スピーチの訓練になる。
ゲームの中で、上下関係のない対等な立場で多数決投票によるフラットな評価から、納得しやすいフィードバックが得られることで、スピーチ能力を改善しやすい。
コミュニティでビブリオバトルを何度も開催すると、そのコミュニティのみんなにとって興味深い本が集まってくる。
「チャンプ本争い」が、各参加者がコミュニティにとっての良書を探し出して紹介することのインセンティブとして機能する。
書評という形を通して、発表者の隠れた人となりや個性、知識、背景に関する相互理解が深まる。
発表の中で知った発見が、日常会話のきっかけになる。
ビブリオバトルを繰り返すことで、その人ならではの紹介本の傾向や、プレゼンテーションのスタイルが、コミュニティ内の共通知識として育まれていく。
各参加者の個性が顕在化することで、組織内のコミュニケーションが活性化されていく。
ビブリオバトルの機能や背景について、さらに詳しく知りたい方は、『ビブリオバトル 本を知り人を知る書評ゲーム』(谷口忠大 著/文春新書)や,ビブリオバトル関連書籍をお読みください.