2020年度サポーター会員
ごあいさつ
一般社団法人ビブリオバトル協会代表理事 谷口 忠大(立命館大学)
仲間たちと2010年にビブリオバトル普及委員会を立ち上げてから10年の年月が流れました.昨年,読売新聞社主管の全国大学ビブリオバトルも第10回を迎えると共に,各地の様々な活動やイベントが確かな成長を見せています.日本全国で,そして,世界で,着実にビブリオバトルの普及と,それを通した読書振興,また,コミュニケーションの文化が育ってきていると実感しております.これもサポーターの皆様はじめ,ビブリオバトル普及委員会,及びその運営母体としての一般社団法人ビブリオバトル協会を支えてくださる皆様のお陰であると心より御礼申し上げます. 2018年には文部科学省から「第四次 子供の読書活動の推進に関する基本的な計画」が出され,ビブリオバトルの推進と活用が明記されています.しかし,大切なのは,政府がどう言うかではなくて,現場の人々,ビブリオバトルを通して楽しみ,知り,語り,学ぶ人々が,ビブリオバトルを効果的に楽しみ,活用できるかどうかです.ビブリオバトルの普及活動もその担い手の世代交替が進みつつあります.今,ビブリオバトル普及委員会の理事となり,ビブリオバトルの推進活動を支えてくれているのは,全国大学ビブリオバトル等でビブリオバトルを知り,そして,その活動に身を投じた,僕よりも若い世代のメンバーです.私たち協会としても,このような若い息吹を大切にしつつ,読書の自由,言論の自由を楽しみ,知識との出会い,人々との出会いを楽しんでもらえる活動としてのビブリオバトルをこれからも良い形で広げていくために尽力していきたいと考えています.このような背景の下,ビブリオバトル普及委員会の活動趣旨をご理解いただき,支えていただける「ビブリオバトル協会サポーター」を今年度も募集させていただくことになりました.ぜひ,ご支援いただければ幸いです.
ごあいさつ
ビブリオバトル普及委員会代表 岡野 裕行(皇學館大学)
2015年から続くビブリオバトル普及委員会の代表の役目も,2020年で6年目に入りました.この間に,「全国大学ビブリオバトル」「全国高等学校ビブリオバトル」の決勝大会の司会を引き受けたり,「ビブリオバトル・シンポジウム」の実行委員長を何度か務めたりするなど,ビブリオバトルが世の中に広く浸透していく状況を,代表理事の立場で眺めて参りました.小規模なコミュニティも大規模な舞台も,それぞれの場に持ち込まれたおもしろい本たちが活躍し,たくさんの人たちの読書欲を刺激し続けてきました.バトラーの読書体験の断片から始まるさまざまな語りと問いかけは,少しずつ私たちの日常風景に入り込んできたように思います.
個人的には,ここ数年,全国各地の自治体の教育関係者にお声がけいただき,研修会講師として招かれることが増えてきました.研修会の前後で,さまざまな反応を聴く機会がございます.数年前と比べても,ビブリオバトルはずいぶんと身近なものになってきましたが,「ほかの自治体の取り組みに学びたい」「他校の上手な授業への導入方法を知りたい」という相談の声が,ますます大きくなっていることも感じます.より効果的で魅力的なビブリオバトルの活用事例は,今後ますます見出すことができるように感じています.
昨年度の「Bibliobattle of the Year 2019」では,佐世保市立図書館が大賞を受賞しました.同賞を2016年に設置してから,公共図書館が大賞を受賞するのは,4年目にして初めてのこととなります.世間的には「公共図書館で実施されるビブリオバトルは,どこも似たようなものではないか」という印象もあるかと思いますが,まだまだ新たな活用の可能性があるのだということを,佐世保市立図書館の職員の皆さまが教えてくれました.また,「ビブリオバトル・シンポジウム2019」で取り上げた「主催」という切り口のテーマも,今後のビブリオバトルの展開を探る上で,一つの突破口にもなったように思います.
引き続き「自分が好きな本について語る」という文化を各地に根づかせるために,ぜひ活動のご支援をお願いできればと思っております.
ぜひともご協力・ご支援を賜れれば幸いでございます.